新しいものを表示
さんがブースト

“重要であるのは、西洋における他者蔑視の表象である〈野蛮の言説〉をヒトラー個人に還元せず、西洋植民地主義の明白な帰結のうちにヒトラーの思想をも位置付けることです。そのことを確認すべく、飽くことなくエメ・セゼールの『植民地主義論』(一九五五年)の次の言葉を引用しておきます。
「ヒトラーか? ローゼンベルクか? いや、ルナンだ」。”
第一一講 ナチズムの論理と実践
植民地主義からホロコーストへ

野蛮の言説
(春陽堂ライブラリー 2)
著者: 中村隆之shunyodo.co.jp/smartphone/deta

スレッドを表示
さんがブースト

 “「アウシュヴィッツ以後、詩を書くことは野蛮である」とは、これまでの指摘にあるとおり、「詩」に代表される文化的営為を指しています。この評論(『プリズメン──文化批判と社会』一九五五年)は、文化がますます形骸化し、商品化していることを批判することがひとつの主眼になっています(中略)。しかし、『啓蒙の弁証法』の著者アドルノは、文化の頽落、野蛮化を批判すればそれで事足りるとは思っていません。「アウシュヴィッツ以後、詩を書くことは野蛮である」という文は、その後の「そしてそのことがまた、今日詩を書くことが不可能になった理由を言い渡す認識をも侵食する」と切り離すことができません。つまりは、文化的営為の野蛮化を指摘するアドルノの言葉さえ、さらなる野蛮のなかに落ち込んでいく、という徹底的な自己批判の意識に貫かれているのです。”
植民地主義からホロコーストへ 
第一一講 ナチズムの論理と実践
 
野蛮の言説
中村隆之shunyodo.co.jp/shopdetail/0000

スレッドを表示
さんがブースト

 “アドルノとホルクハイマーはこの問いを相関関係のうちで捉えました。つまりナチズムとは、古い時代の〈野蛮〉ではなく「一種の新しい野蛮状態」だと捉えたのです。実際、本書執筆時には著者たちが知りえなかったガス室を用いた大量殺人は、死の合理化を推し進めた帰結でした。つまりそこには明らかに「文明」が絡まりあっているのです。こうした論理を導出することで、『啓蒙の弁証法』は「啓蒙」それ自体が「野蛮」(本書では「神話」という語で語られます)との絶えざる弁証法的関係にあり、「人類」は決して「野蛮」から逃れることができないことを提示したのです。この意味で『啓蒙の弁証法』とは、西洋が前提としてきた文明の側から見る〈野蛮の言説〉それ自体を切り崩す認識を秘めています。”
植民地主義からホロコーストへ 
第一一講 ナチズムの論理と実践

野蛮の言説 
中村隆之shunyodo.co.jp/shopdetail/0000

スレッドを表示
さんがブースト

「何故に人間は、真に人間的な状態に踏み入っていく代りに、一種の新しい野蛮状態へ落ち込んでいくのか」(『啓蒙の弁証法』岩波文庫、七頁)

 “この問いの発見は、西洋の言説において揺らぐことのなかった文明と野蛮の図式それ自体を突き崩します。「みずから招いた未成年の状態から抜けでること」(カント)であるところの西洋における〈啓蒙〉のプロジェクトは、私たちの理解では、ダーウィンの進化論によって完成を見たはずでした。しかし、ヒトラーとナチ党による政権掌握と独裁は、人間が「未開」から「文明」へと進歩してきた、という未来志向の進歩主義史観を覆します。”

野蛮の言説
中村隆之shunyodo.co.jp/shopdetail/0000

建設断念 障害者差別と看板(上) 反対運動 なぜ“成就”
kanaloco.jp/news/social/entry-

建設断念 障害者差別と看板(中) 丸4年、当事者傷つけ
kanaloco.jp/news/social/entry-

建設断念 障害者差別と看板(下) 撤去の機運高まらず
kanaloco.jp/news/social/entry-

ハミッド・ダバシ「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」
note.com/hayaot/n/nc9275a87266

「そうだ、ヒトラーとナチズムのやり方は、臨床的かつ詳細に研究する価値がある。そして、優雅にして人道主義的かつ篤信家の20世紀のブルジョワに教えてやるのだ。彼の中には、まだ自らの本性に気づいていないヒトラーがいる。彼にはヒトラーが宿っている。ヒトラーは彼の守護霊(ダイモン)である。彼らがヒトラーを罵倒するのは筋が通らない。結局のところ、彼が赦さないのは、ヒトラーの犯した罪自体、つまり人間に対する罪、人間に対する辱めそれ自体ではなく、白人に対する罪、白人に対する辱めなのであり、それまでアルジェリアのアラブ人、インドの苦力、アフリカのニグロにしか使われなかった植民地主義的やり方をヨーロッパに適用したことなのである。」(エメ・セゼール『帰郷ノート/植民地主義論』砂野幸稔訳、平凡社ライブラリー、pp.137-138)

飛び立ちかねつ鳥にしあらねばと思いつつ暮らすこともある。

「水が窪地に流れてたまるように、皆がその子の方をふりかえって見つめる。ハシヒメが決まるときはいつもそうじゃ。何か流れのようなものがある。そして、当のハシヒメも、ああ、そうじゃ、今度の『ハシヒメ』は自分じゃ、と腹を据える」『裏庭』

ハシヒメのくだりは最初に読んだときから印象的だった。後ろめたさでつながるあの嫌な感じに覚えがあるから。後半で皆が皆納得していたわけではないことがわかって安心した。

阻止できたのは本当に良かったのだけど、こんな方法を取るのかと思う。

スレッドを表示

珠洲原発を止めて「本当によかった」 無言電話や不買運動に耐えた阻止活動28年の感慨
tokyo-np.co.jp/article/304462

関電側による住民分断と懐柔がひどい。

ドイツはなぜイスラエル支持を続けるのか しょく罪以外の理由は
mainichi.jp/articles/20240121/

 “ドイツの人々はかつて、ユダヤ人に対する過去の行為への羞恥心からイスラエルを支持していた。それが東西ドイツ統一後に「歴史から学び、責任を負うドイツ人であることを誇りに思うからイスラエルを支持する」と変化した。

 だがホロコーストに罪悪感を持ち、責任を負う人しかドイツ人になれないとすると、異なる出自を持つ人や両親がドイツ育ちでない移民は排除される。「ドイツ人になりたければ、イスラエルの生存権を認め、イスラエルを明確に支持しなければならない」という論理は、イスラエルに批判的なトルコ系やアラブ系住民や移民を「ドイツの一員ではない」と排除することになる。これは非常に「洗練された」人種差別と言える。”

強い風に吹き付けられながら鳥が飛んでいる。

クシャナのこういうところが好き、と書こうとすると一番最後のページに言及するから。

スレッドを表示

“異質なものや厄介なもの、評判が落ちそうなものを居住地域から排除しようとする意識は、ある種普遍的なものです。”

映画「不安の正体」監督の飯田基晴さんに聞く~精神障害者のグループホーム運営への反対運動はなぜ起きるのか
2022.06.14
shohgaisha.com/column/grown_up

「この問題でいえば、まず前提として、精神障害を持つ方に対する偏見や差別意識があります。 ただ、住民による施設反対の運動、いわゆる施設コンフリクトは、障害者施設だけではありません。私が子どもの頃、町内で墓地の建設反対運動が起きて、父も参加していました。なぜ墓地に反対するのか当時はよく理解できませんでしたが、『地価が下がる』という根拠もない『恐れ』だったと思います。 異質なものや厄介なもの、評判が落ちそうなものを居住地域から排除しようとする意識は、ある種普遍的なものです。火葬場や犬猫の殺処分を行う動物愛護センターなども迷惑がられて山奥にできたりしますし、かつての精神病院もそうですよね。『必要なことはわかるが、うちの隣は止めてくれ』、これはエゴですが、誰もが持ちうるものです」

障害者GH、横浜・金沢区で開設断念 住民反対「お金あれば引っ越したい」
kanaloco.jp/news/social/articl

共に苦しみを見つめ合い、差別に抵抗するフェミニズム。
『同朋』12月号対談を特別公開しますbooks.higashihonganji.or.jp/bl

飯野由里子
 “結局のところ、フェミニズムは過激だとか、フェミニストは強くて怖いとかいうのは、家父長制が女性を支配し、その支配を維持するためのプロパガンダのひとつなのだと思います。つまり、「あんなふうになったら不幸になるよ。だから弱いままでいなさい。おとなしくしていたら、守ってあげるから。だけど、もし刃向かったら、とことん叩いて、この社会にいられなくしてやる」という脅しです。私にはこうした圧力のほうが断然、怖いです。だから、怒りを共有して、一緒に闘ってくれる仲間が必要だと感じています。”

スレッドを表示

増補 女性解放という思想
江原 由美子 著
chikumashobo.co.jp/product/978

「女性解放」はなぜ難しいのか。リブ運動への揶揄を論じた「からかいの政治学」など、運動・理論における対立や批判から、その困難さを示す論考集

スレッドを表示

捻じ曲げられた「ジェンダー」
江原由美子toibito.com/toibito/articles/捻

 “バックラッシュ派は、開かれた合理的議論を行うために必要なルールに関して、重大なルール違反を犯しました。何のエビデンスもない、まるでロジカルでもない言説であっても、しつこく言い続けていれば、国民にそれが事実だと信じさせることができる。そのことにかれらは気づいたのです。これがフェイクニュースや陰謀論がはびこる今日の状況へとつながっていることは、もはや言うまでもありません。”

スレッドを表示
古いものを表示
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。