やっぱり吐き出しておこうかな。
井芹仁菜は「自分が間違ってると思った」ことが嫌いで、その「嫌い」の気持ちが言動として現れていたのが井芹仁菜の出していたトゲなんだと思う。
そんな彼女は物語終盤になるとめっきりトゲを出さなくなり、井芹仁菜は刺々しさがなくなった、丸くなってしまった、ロックさがなくなったと言っている人もいるがそうは思わなかった。
確かに、「間違ってると思った」事である父親や親友の言動を彼女は消化して前を向くことができるようになったが、それは決して妥協して折り合いをつけたのではなく、彼女が納得することが出来たから。「間違ってると思う」わけでは無くなったり、「間違ってると思う」ことを呑み込むことが出来るようになった訳でもない。
彼女の根底は何も変わっていないから。
だからこそ最終話では自分達のワガママは間違ってないと思いつつもそのワガママで迷惑をかけることになる事務所からは退所するという選択肢を取り、その在り方を見せてくれた。
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overture 長い長い 人生という名の 物語のただ一部でしかないのかもだけど