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彼は少し前からそこにいて、いまやすっかり町内に馴染んでしまった。損得勘定に疎く、少し野暮ったいが誠実。物腰やわらかく、のんびり屋なのに、ほんのちょっとだけ、物騒なときもある。
通称、熊さん。
>画像作成:はりねず版男子メーカー、おにいさんメーカー、あの子がこっちを見ている


 視界の隅でちらつくものが白い便箋であるところまではわかったのだが、びっしり書き込まれた文章を読み解くには眼球の可動範囲が限界を超えており、結局なんの手紙なのかはまだわからない。

館長仮名 さんがブースト

今日の落書き。とりのめくんシリーズの、とりうおくん。ちどりめくんパターン、青海電波パターン。


 道端に落ちていた光る小石を拾ってから紫色の人影につきまとわれるようになった、十中八九この石が原因だろうと元の場所へ戻してきたのだが紫の影は俺の後ろをぴったりとついてくる、そこでようやく気づいた、光る石はただの撒き餌であり、あれを拾ったものをこいつは獲物と定めているのだ。

館長仮名 さんがブースト


 最初は小さな花冠を編むつもりで白詰草の鎖を作り始めたのに、そのうち楽しくなって作るのをやめられなくなった、このあたり一帯の白い花を摘み尽くすだけでは飽き足らず、花を求めて旅を始めてその間も長く連ねていったら気づけば地球を一周するほど巨大な輪になっていた、そこで気づいたのだけれど、僕はこの星のために冠を作っていたんだねえ。


 ああ、そうか、どうやら俺は、君が生きている人間であるという大変な勘違いをしていたようだ。


 寝苦しい夜は決まって、お前じゃない、お前じゃないと言われながら追いかけられる夢を見てしまう。

犬の右手 #四行小説 

 名前のつけられない感情の多いことには驚かされる。
 互いの手の冷たさを確かめ合うために重ねた掌の柔さ、友とは毎日顔を合わせて語らっていたが、触れ合うのはそれが初めてだった。
 殊更に意識していた訳ではないが何かに触る機会の少ない日常を送っている、自発的に手を伸ばすのは折々で必要な道具くらいなもので、動植物に出くわしても進んで接触しようとは考えなかった。
 自らの左手に右手を被せてみる、ちょうど蝶を捕まえるような手つきで、空白を徐々に狭めて遂にぴたりと肌が重なったとき、俺の手も思ったより柔らかいと気づく、友との違いはそうないのだろう、もしもあるとするなら、あの短い触れ合いの刹那を数日経っても反芻しているのは俺の方だけで、相手はごく自然に、変わり映えのない日常で上塗りし忘却しているということだ。

館長仮名 さんがブースト

ツイッターの方で創作の話をした流れで久しぶりに自創作を読み返したんだけど、『霧の別れ』は旅の終わりで、積み上げてきた言葉が答えとなる、そんな回なんだよなあ。物語後半部では旅路や元の暮らしの中で使ってきた言葉をリフレインしながら進んでいくのだけれど、霧の別れの回に収束していく。旅路は別れを告げた者たちの決意、見送る者の決意となる。登場人物が心を決めているのだが、読み返した私(そして書いていた私)は行かないでくれ〜!!!!と泣いて転げ回っている。物語よいつまでも続いてくれ、でも彼らだから、この時間軸のお話はいつまでも続かないんだよな。『しあわせのみつば』の前では三人は出会っておらず、後ではそれぞれの関係に変化がある。僅かな限りある旅路なんだよなあ…と自創作へのクソデカ感情が溢れて止まらない kakuyomu.jp/works/117735405488


 ここ数日、面識のない通行人達から、落としましたよと言われ心当たりのない品物ばかり押しつけられる。


 月のない夜に藪からやってくるその女の子は人差し指が入る程度のちょっとした隙間だけ窓を開けておけばやってきてくれた、便利な体だなと感心する気持ちが勝ってしまったので、人間ではないと気づくのに少し時間がかかってしまった。

館長仮名 さんがブースト

ひとは素晴らしき存在だ、近づいてさえこなければ。
QT: fedibird.com/@storyyakata/1065

館長仮名  
#一行小説  俺は、人間を恐れるがゆえに一日のうち必ず五回、人間を褒め称える文言を高らかに発言する。
館長仮名 さんがブースト

みなさんご存知でしょうか…
実は、なかよし おねえさんたちのLINEスタンプが出ています。
store.line.me/stickershop/prod

私自身も使っていますがわりと使い勝手がいいです。
LINEをお使いの方はぜひ…

館長仮名 さんがブースト

色鉛筆24色で描いたネコ
何も見ずに記憶だけで描きました。

# #cat


 俺は、人間を恐れるがゆえに一日のうち必ず五回、人間を褒め称える文言を高らかに発言する。


 偶然立ち寄った民家で、もう手に入れるのを諦めていた稀覯本をみつけて驚いた、家主は譲る見返りとして、これまた目玉が飛び出るほどの安値を提示してきてくれたのだけど生憎と財布を忘れてきてしまっててね、ちょっと財布を取ってくると急いで飛び出しお金を持って引き返したんだけど、もう、そこには注連縄の巻かれた巨大な岩が空き地に鎮座しているばかりで、さっきの家はどこにも見当たらなかったんだよなあ。


 お堂の前にある賽銭箱にどんぐりが入っていた、子供のいたずらかと思ったんだけど、翌日、箱からあふれかえるほどの多種多様な木の実を目の当たりにして、これはただごとじゃなさそうだなと思ったんだ。


 こうして乾杯の音頭を任されるなんて至極光栄、思えばここへ至るまでに様々な困難がありましたが、皆様に助けられてこの場に立つことができました、本当にありがとう、ところで、非常にお尋ねしづらいのですがこれって何の祝宴なんでしょうか?


 通りがかった人に飴玉を口の中へ放り込まれてしまったのだけど、何味かもわからないうちに血相を変えて走ってきた友達に吐き出せって言われて、あれ、結局なんだったんだろう。


 どうしようもなく困ったらこの中に入っている手紙を見なさいと随分前に恩師から渡された手紙がある、実は先生がこれを書いている場面にこっそり立ち会っていたから中に何が書いてあるか知っているんだ、それでもなお、手紙は僕にとって何物にも替えがたいお守りなんだよね。

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