『リコリス・リコイル』監督のインタビューで、作中世界は明らかにおかしく敵役の方が正しくさえあり、あの世界ではマイノリティは追い詰めらていく、しかしそうしたことを描きすぎるとエンタメから遠ざかるという趣旨の答えをなされていて、この政治的な、あるいは世界の構造の問題との対峙を描くと、エンタメから遠ざかるという認識はなんだろう、と考え込んでしまう。『レヴュー・スタァライト』シリーズも明らかに同じような態度が感じられる側面があり、そこでは問題が大きくあることが示されながらも、それは暗示されるにとどまり、その中で順応し、またその中で(必死に)生存することのキラキラした日常が切り取られ、そのきらめきが重視され、そこでは女同士の同性愛的に思える感情のやり取りが題材となる。実の所『すずめの戸締り』のような作品もこうした流れの中にあると言える作品だし。それは単純に
この社会があまりにも過酷で、その過酷さの中で、自分の生きる生をせめて肯定したいという望みなんだろうか。私にもそれはわからなくはないけれど、この先になにがあるんだろう……。
というあたりの認識を前提に『水星の魔女』を追っているのですよ!!!私は!!!
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