地震の際のSNS等の一般の反応には、災害情報において参考になる点がある。(インプレゾンビは大嫌いだが)
例えば地震について、専門家なら考えられない関連付けをしていることがある。これは何も馬鹿にしている訳ではない。普通の人がこう考えてしまう場合もあるのだという事例として考慮すべきだと思う。
ある地震が起きた時、懸念される想定地震と関連するかどうか。
この分野の関係者なら必ず、発生時すぐに、公的機関または信頼できる研究機関のサイトに行く。そこで現時点までの観測データの速報値を見る。
まず見るのは震源がどこか、深さは、Mは、(出ているなら)発震機構解は。
それで、今起きた地震が大体どんな地震なのかは即時的にわかる。
逆断層か正断層か横ずれ断層か、海溝型ならどの海溝か、プレート境界型か、スラブ内か、アウターライズか、または海溝型じゃなくて陸(または海底)の活断層型か、などなど。
よって、位置やメカニズムが全く異なる地震を直接関連付けすることはない。
しかし世の中を見渡すと、「すわ南トラか」「台湾の地震の関連か」のような反応が沢山出てくる。
災害情報としては、こうした反応を一笑に付したり(専門家には非常にありがちである)、無視したりすることなく、正しい理解につなげるために努めなければならないだろう。