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 あかりちゃんは最初は「この人のことはおにーちゃんと呼ばなければならない」というつもりで大地くんのことをおにーちゃんと呼んでいるので、少しまごつく。

ある日、大地くんが幼稚園に迎えに行って、それから少し遊んだ公園からの帰り道。大地くんと手を繋いでいるあかりちゃんはふと、足を止める。急に立ち止まったあかりちゃんに大地くんも同様に足を止める。「どうした? あかり。どっか痛いのか?」かけられる声に、この人は自分の兄をしてくれる、兄でいてくれる、と気付いたあかりちゃんは「おにーちゃん!」と呼ぶ。「うん」「おにーちゃん!」喜色の滲む声に、大地くんは心配するような事態ではないと気付く。
分からないながらも(まああかりが嬉しそうだしいいか……)と思う大地くん。(この人はわたしのおにーちゃんだ!)と思うあかりちゃん。
あかりちゃんには、その日の夕焼けはいつもより綺麗に見えた。

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