まさか初の清水ファントムを最前列席から観ることになるとは思わなかった。そもそもオペラ座を1階最前列で観るのも初めてだったし……。
清水ファントム、独特で斬新なファントムで面白かった。現ファントム4人の中で最も「駄々っ子」感が強い。全体的に幼稚で感情表現が顕著、それを歌唱にも反映させるため、所々で正確なメロディを犠牲にしていくスタイル。とはいえ歌は普通にとても上手く(「普通にとても上手い」とは)、声量も十分あり、ロングトーンはどこまでも伸びる。個人的には声が高めなところが良かった。私やっぱりファントムは声が高い方が好きっぽいな…… 高井ファントムは例外。
若いながらも慈悲と母性を感じさせる藤原クリスとの組み合わせだと、終盤では母と子供のように見えた。