音楽朗読劇READING HIGH BASEMETAL、前楽観劇してきました。
生の音楽の内臓に直接響く迫力、ここぞというところで使われる炎やスモークなどの特殊効果、タイミングばっちりなライティングやSEの演出、そこに絶妙なキャスティングの演者の皆さんの生芝居……すべてが最高で、あの時間、あの空間でわたしはブルボン王朝末期の、革命前夜のフランスに飛んでいました。すごかった……今語彙力完全になくしてるのですごかったばっかり言っちゃう……。
サンジェルマン伯爵とカサノヴァとの師弟の絆の強さを感じさせる回想のエピソードや、カリオストロ伯爵と王太子殿下の最期のシーンはうるうるして前がよく見えなかった。サンジェルマン伯爵の大錬金術師、真の錬金術師としての孤独みたいなのが切なくて安元さんんんん〜〜〜〜！！！！って心の中でのたうち回っている。今も。
兼役も演っていらした沢城さん、諏訪部さんの演じ分けもすごかったです(3回目)沢城さんの王太子……ほんと無理つらい。生まれてきたことを疎まれながら大人に囲まれて生きて、治らない病気を抱えて疑い深くて、だからカリオストロ伯爵の嘘も見抜く聡明さと素直じゃない性格にのぞく年相応の子供らしさとの対比がつらかった。最期の2人のシーンはシャルルの言っていた優しい嘘だよなあって…泣く
カサノヴァは飄々としたところのある色男だったけど、お師匠と一緒にいるときのちょっとがさつなところのある彼がきっと素なんだろうな、って。お師匠に別れを告げた時の少し掠れた声でぶわっと泣きそうになった。替えのマスク持ってきてなかったからなんとか堪えたけどあれやばかったほんとに。そういう偉大な師にだけみせる本当の彼の顔っていうのがまた……ほんと無理つらい(2回目)きみはお師匠の占い通りの人生を歩んでくれよって思っちゃうよカサノヴァくん……。
どの登場人物も『この人にだけ見せる顔』っていうのがあって、カリオストロ伯爵が王太子だけに見せていたあの、飾らない口調の、きっと亡くなった弟をどこかで重ねていたのかもしれない隠れた優しさが見え隠れするあの喋り方思い出しても泣きそう。諏訪部さんありがとうございますありがとうございます。
演出の皆さん本当に素敵でした。現実に戻れないよ。ありがとうございました。また見たい……
