行政レビュー、委員からの指摘に対する担当省庁の回答を見ていると、午前中の復興庁と午後の経産省との回答のしかたが大きく違い、経産省の方は、曲がりなりにも事業をグリップしようとしている様子が見て取れますが、午前中の復興庁は、まったくグリップが効いていない、ということがよくわかります。
前々から、復興庁は復興の司令塔ではなく、復興のお財布持ちにすぎない、と言ってきたのですが、次元付き省庁でプロパーがおらず、大臣は毎回名誉職がわりのご褒美ポストで、ろくろく政治的なグリップも効かない、福島県もまともなビジョンを示さない、というなかで、唯一、利権分配装置だけがグリップがわり、という状況で現状に至ったという状況が浮かんで見えます。
内堀さんは、2期目あたりから、あたかも自分が復興庁に指示する立場であるかのような物言いをはじめたのですが、そのあたりの「勘違いぶり」が如実に現れているのだと思います。
復興庁は県知事の所掌ではないにもかかわらず、あたかも自分の部下に対するかのような物言いをはじめ、ぎょっとしていました。
それに対して、復興庁は「被災地のために」という設定で、プロパーがいないため発言力の強い官僚もいないのに加えて、政治的にも、大臣はお飾りポストで、自民党の加速化本部と県知事が太いパイプを持っているため、従う以外の対応はできず、誰がなにを担当してどう意思決定していくのかということが、ぐだぐだになって、「地元に寄り添って」と言いさえすれば要求がなんでも通るようになってしまい、結果として、県政・県庁側は天狗になり、「オラオラ」しさえすれば、復興予算がいくらでも降りてくると勘違いして現在に至る、ということだと思います。