今日、ツイッターでふせた(ふせったーのイメージキャラ)について、「差別をしないだけでなく差別反対も掲げない、"思想"を見せないから敵を作らないんだろう」という趣旨のツイートを読んで、それはその通りだし、だからイラストレーターなどは極端に政治の話題を忌避して楽しいことだけ話すのだろうけど、結局日本のカルチャー受容層は多様と成熟を拒否した、っていうことでもあるので深く落ち込む話でもあるな、って…
政治と生活がいっそう密接にからむマイノリティのことを切り捨てる、っていう選択でもあるからね…。
自分たちがマイノリティになることを思想実験することすら拒否する一方で、"思想"がネットのみで形成された層(いわゆるネットフェミニズムや「弱者男性」)が「弱者」を奪い合っているのも事実で、それでなくても困難で複雑なものである多様と思想と政治がそうしてどんどん一般から忌避され隔離されて、最初の「だったらふせたのように振る舞うのが賢い」に戻って、またマイノリティが切り捨てられていくスパイラル。
地味に地道に穏やかに、萌えや推しを話すように、日常のなかで思想と政治について話していくしかないんだろうな。SNSで「穏やかに」って難しいんだけど(エコーチェンバーに取り込まれるし)、でもそうしていくしかない。ふせたのように無難に声を塞がないためにも。
フランスのナチス協力者、ドイツのナチス党員、たくさんの「すずさん」、みんな穏健で波風立てたくない、敵を作らないことを是とする普通のマジョリティだったはず。そして彼らがホロコーストや中国や朝鮮、アジアの弾圧を支えた。もう「黙っていてなにがわるいの、表明しないことは知恵」が是となるフェーズは恐らく終わってしまったのではないか。
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