第14週の最初から見直した。『なるほど』だった。まず、その時の自分にしかできない役目がある。と寅子が言って、それに航一が、その時の自分にしかできないことであれば、腹を立てることだって意味のあることです、と付け加える。寅子は最高裁の判決で、2人しか違憲の判断をしなくても、声を上げることは意味があると言う。そして、穂高の退任記念祝賀会の時、穂高は自分のことを(謙遜してか)雨垂れという。そういう姿勢が寅子には許せなかったのだろう。人を駒のように扱う穂高の言い方が、穂高の意見にも、女子部にも意味があると言って欲しかったのではないか。この時、退任記念祝賀会で寅子があげた声はその時の自分でなければあげられない、それがうまくいかなくて腹が立っても意味のあることだと。
これはすごい。ここまで入念に練り上げられた脚本。吉田恵里香さん、ここまで詰将棋のように脚本を作り上げられているとは。
ここで、月曜日に直明が『相談があるんだけど』と言ったきりで忘れられている、多岐川が『打ち合わせを』と言ったことも伏線で、これらも意味を持つのだろう。
スゲー、感嘆、これは敵わない。
#虎に翼