園内にある「東京都復興記念館」を見学したんだけど、自警団とか流言飛語とかのことは普通に展示されていた。
【以下画像説明】
・版画のイラストの横に物語調の説明が書かれている。
(タイトル)自警團遊び
「萬ちゃん、君の顔はどうも日本人ぢやあないよ」 豆腐屋の萬ちゃんを掴へて、一人の子供がさう言ふ。
郊外の子供達自警團遊びをはじめた。「萬ちゃんを敵にしやうよ」
「いやだあ僕、だって竹槍で突くんだらう」萬ちゃんは尻込みをする。
「そんな事しやしないよ。僕達のはただ眞似なんだよ」さう言っても萬ちゃんは承知しないので餓鬼大将が出てきて、
「萬公!敵にならないと打殺すぞ」と嚇かしてむりやり敵にして追かけしてゐるうちに眞實に萬ちゃんを泣くまで殴りつけてしまった。
子供は戦争が好きなものだが、當節は、大人までが巡査の眞似や軍人の眞似をして好い気になって棒切を振りまはして、通行人の萬ちゃんを困らしてゐるのを見る。
ちょっとこで、極めて月並みの宣傳標語を試みる。「子供達よ。棒切を持って自警團ごっこをするのは、もう止めませう」
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