ベランダの椅子に座ると遮る物が何もない状態で空を眺められるので、夜に新しい人類も一緒に航空機が通るか見ている。今晩は1機、2機、3機と5分おきくらいに飛んでたの喜んでいたのだが、彼の中では1機目と3機目は同じ機で1機目は途中で「ぐーん」と曲がって羽田空港(見学に行ったので知ってる)からお腹が減ってる人のための食べ物を取りに戻ってからまた来たそうだ。大人じゃ絶対思いつかない自由な発想。
バービーは新しいフェミニズム映画みたいな触れ込みだったけど、別に全方位的に「正しい」ことを保証なぞしとらんのよな。当たり前のことだけど。でも、そういう作品だからきっと「正しくあった欲しい」と願ってた人(特に女性)を相当に落胆させた。そして、その女性達が日本人であることを公式は多分一顧だにしていない。今の日本の洋画市場で稼ぐより、アメリカで稼ぐ方が大きいだろうから。
そういう諸々が透けるから、余計に怒りと落胆が生じてるんだろうと思う。この件に関して発言しないグレタ・ガーヴィグを見る目は冷淡なものになってくんじゃないか(マーゴット・ロビーが発言しないのはプロモーションへの参加を拒否するストの影響もあるという見方もできるかもだけど)
一方でオッペンハイマーだけど、正直ノーランが発言することは期待してない。勝手なイメージだけど、こういうことに興味もなければ心を痛めてるファンのこともどうでもいい人だと思ってる。というか、オッペンハイマーにシンパシーを感じてる気がしてるので。自分が最高の映画になると思えば女性差別とか人種差別を肯定するものでも世に放つ男だと思ってる。完全に偏見だが。
GWに建築科出てる会社の後輩が、二球建築士で一級も受験中(かつ内装の仕事もしてた)のパートナーを連れて家に遊びに来たのだけど、ただ褒められただけでなく、細かいとこまで設計に至った意図を質問されて中々いい家なんじゃ?と思った。いやまあ住んでる方はそのつもりではいるんだが。
褒められポイントは階段の浮いて見える本棚やロフトのデザイン、後は照明。まあこれ全部家人のセンスなのだけど。俺の希望を反映した本をしこたま入れられる書斎については執念を感じますと言われ。
三宅監督の昨年ベスト10の1位だったので『サヴェージ・ウーマン 美しき制裁』を観てみた。配信に来てすぐタイトルとジャケ見て「これはレイプ・リベンジものだろう」と思って観なかった(世評のよかった同じテーマの近作が本当にダメだったので)のだが、実際見てみると全然違う話だった。
貧困とドラッグと暴力がじりじり存在する街で、夫を殺された未亡人は脅されて家が売人のドラッグ置き場にされてしまうのだが……。からのそっち行くかー。
周囲の男がいかに主人公を苦しめるかを描くからこそ、彼女のリベンジが光る。ただ、売人やギャングのボスより醜悪だったのは、彼女の子供がいるのに「いくらでやらせんだ」みたいなことを平気で何度も言ってくるスーパーの警備員だった。ヘラヘラして生活圏内でこんなのが近寄ってくるのは地獄だろう。