『トランスジェンダー入門』をたった今読み終えました。
最後まで一気に読み終えた印象は、この本によってトランスジェンダーの現状が一気に改善したり、突然理解者が増えたりすることはない、だからこそ素晴らしい、希望が持てる、というなんとも言えないものでした。
トランスジェンダーを過剰に持ち上げることも卑屈になることもなく、過剰に何かを敵視したり、過剰に何かに肩入れしたりもしない、何かを雑に一括りにしたり、何かと何かを対立させたりもしない、現実に即したとても堅実な本だと思いました。
それはおそらくは、当事者である作者たちとそれに先立つ人たち、後に続く人たちがどんなにか切実に理解と連帯を必要としているかを伝えるものであると思うし、社会とともに生きたいという願いの現れなんじゃないかと思う。
もうほんと月並みで申し訳ないけど、PRIDE ってそういうことよね。
存在しているべきものがやっと本当に存在する様になった、という感じがしています。
情報としては断片的には他でも拾っていけるものではあるけれど、それが日本語で一冊の本としてまとまっていることがとても重要なことだと思います。
わたしは生煮えの当事者としてこういうものを書いてくださったことを嬉しく思うしわたしの声として多くの人に読んでほしいと思いました。