うちの彼氏が中国から帰ってきたのだけれど。中国のスシロー店舗に「当店では日本産の魚は使っておりません」と貼り紙がしてあったとのこと。
なんてことしてくれたんだろうね日本政府。
苦しむのはいつも現場。
漂白剤は無色透明だから、誤飲を防ぐための安全措置が必要。一般的には漂白作業は閉店後(お客様がいない、こない時間)にやる。
誤飲事故は家庭でも飲食店でもあるので「過失」の可能性は0ではないけど、そんなオペレーションでやってる店は誰であっても「間違って、うっかり」漂白剤を飲まされる危険があるので行かない方がいいし、私も身の回りの人にはこの件を話して注意喚起したい。
銀座天一って百貨店とかホテルにテナントとして入ってるから、万が一にでも友人知人が被害に遭ったら困るもんね。
開店中に漂白剤の入ったピッチャーが存在しているだけでも、普通の飲食店のオペレーションとしてダメ(悪意がなくても事故を誘発する)なので、この機会につぶれた方がいい店だな。
この件、あまり考えないようにしてたけど思い出したらやっぱりショックだな。
その人は悪い人じゃないし(どちらかというと印象いい人)、ただ社会的なことや歴史に対して関心が薄いからテレビやSNSで言われてることそのまま信じちゃう、いわゆる「普通の日本人」なんだろう。
反射的に「やってるよ!」と言ったあと歴史のこと補足説明したし、その場にいた別の人も「それはちょっとマズいよ、知らなすぎ」と言ってくれてネットの情報を簡単に信じてしまう危うさについて話したりもしたんだけど、「中国人は日本人を嫌ってて攻撃してくる」という被害者意識はいずれ「あいつらは私達を憎んでるのだから、いつか攻撃してくる違いない→攻撃される前にこっちがやってやる」に転換するんだよ。
それはもう差別やヘイトの種が撒かれてるってことでしょう。
先日汚染水放流の件で「日本は何もやってないのに中国に文句ばっかり言われて…」とウルトラ被害者意識の塊みたいなことを言われてショックをを受けた。
こういうときに精神的にはものすごいショックを受けても「やってるよ!」と反射的に言えるようになったのはいいことだ。
銀座天一の件。客が韓国人であったことが理由であろうがなかろうが、横柄な態度であったことが理由であろうがなかろうが、故意に漂白剤の入った水を客に出して食中毒を起こさせたのであるならば、現実に外国人であることを理由としたヘイトスピーチ(憎悪表現)、ヘイトクライム(憎悪犯罪)が国内の飲食店で度々起こっているなかにあって、事件を知った人の一定数は店員の韓国人ないし外国人に対する憎悪がその行為ないし犯罪の背景にあったとみなすし、そういう判断のもとに評価をしたり消費行動したりするものなので、もう商売をやっているものとしては致命的だし、ましてや飲食店としては廃業して二度と人の口にするものを出すべきでないぐらい重い責任を負っていると思う。
銀座三越内の「天一」での漂白剤入り水による食中毒事件、日本の新聞メディアなんかでも取り上げられているけど、ざっとみたところどこも被害者の方の国籍に関しては触れられていない。単なる『事故』になってしまってる気がする。そこを伏せたら全然違う性質の事件になるじゃん。
なにかの容疑者や犯人が外国籍の場合は無意味に国籍や『外国人の』と説明してみせるのに。逆でしょ。
今朝のニュースで岸田首相が「女性ならではの感性や共感力を期待」と言っているのを耳にして、ぞっとしたよね。こういうことを何の疑問もなく平気で言ってしまえるか、あるいは意図的に言っているのか、いずれにしてもおぞましいよなと。
そのどちらであるにせよ、じっさい、世の中のおそらくは半数以上の人にはこういう発言ないし認識が肯定的に受け止められるという現実があるわけで、きっとね、そのことを思い知らされてぞっとするのよね。
こんなん、世界基準では一発アウト、退場案件やで、ほんま。
RT: TBS NEWS DIGや「岸田総理 過去最多タイ5人の女性閣僚には「女性ならではの感性や共感力を期待」」2023年9月13日 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/720933
わが国の品質や安全は個人の技術や頑張りに依存していて、結局マネージメントの文化は育たなかったので、高齢化で職人が抜けて、低賃金の労働者と無能な管理職だけになったら、そりゃあ品質不良も事故も多発するようになるよね。落ちるのは速いよ。
こっちは香港の旅行情報サイト。
『天ぷらの老舗希釈した漂白剤を客に提供か?事件後証拠隠滅を図る 言い訳に疑惑募る』
https://travel.ulifestyle.com.hk/news/detail/20016640/天婦羅名店疑將稀釋漂白水供客-事發後試圖毀滅證據-解釋疑點重重
台湾の中天新聞網。
『日本 天ぷらの名店誤って希釈した漂白剤入りの水を客に提供 飲んだ客は喉に激痛…翌日には通常通り営業』
https://ctinews.com/news/items/57nGyyAvak
台湾 經濟日報
『日本東京天ぷらの名店希釈した漂白剤入りの水を提供 処理方法に被害者夫婦激怒』
https://money.udn.com/money/amp/story/5599/7444488
この辺りまでは4〜2日前のニュースなので被害者の国籍なし。
昨日の台湾ETTODAYは
「日本天ぷらの名店客を差別 韓国女性の漂白剤誤飲:彼らは私が韓国人と知ってやった』という見出しで東亞日報とJTBC Newsの報道を翻訳。
https://www.ettoday.net/amp/amp_news.php7?news_id=2585469
香港のニュースサイト香港01より
https://www.hk01.com/即時國際/941808/日本天婦羅名店疑誤將漂白水當飲用水-食客喉痛住院
本文にはしっかり「銀座天一銀座三越店」と書いてある。画像には「冷たい店員 被害者が吐こうとするのを阻止」。
そうなのよ、食前に服薬しないといけない場合「薬飲むのでお水もらえますか?」って訊くパターンあるし、理由を言わなくても今なら熱中症とかもあるので水を要求されることはそんなにおかしなことではない。
あと、お客様が店内で、特に店のものを口に含んでから不調を訴えた場合、高級店ならまず「大丈夫ですか?」というお声がけが当たり前(そういう接客教育がなされているはず)。「迷惑なんでトイレ行って」という接客を銀座天一なり銀座三越なりが許容してたとすると「店の格・値段とサービスが釣り合ってない」店として避けたくなる理由の一つになるよな。
もちろん気に入らない客に漂白剤入りの水飲ませるのは論外。
岸田首相の国連総会演説を「超訳」してみる。
超訳「世界はバラバラでもはや戦時下だ。国連の理念である平和と人権、核兵器禁止などヌルいお題目はもはや響かない。現実的な核軍縮や、現実的な国際協力(例:日本とミャンマー)の取り組みを進めるべきだ」
超訳「平和と人権に変えて『人間の尊厳』を提案する。これなら戦争中の国や極右政権の国にも響くでしょ?」
どんよりする点として、極右化が進む今の世の中、こうした考え方に理があると考える人もいそうだ——
改めて記す。
平和と人権は遠い目標だが、誰がどう考えても正しい目標であり、したがって国際社会全員が共有できる所に価値がある。
理念を共有する場が国連であり、現実を理念に近づける活動が平和維持であり人権擁護なのだ。
理念を軽視する限り、日本への世界からの敬意はどんどん失われていくだろう。
厳しい言い方をするなら、岸田首相が「人間の権利(人権)」という国連の中心的な取り組みへの言及もそこそこに「人間の尊厳」だけを語ることは、国連の人権擁護活動ににケンカを売っているとすら捉えられるのではないか?
あえて意図を汲むなら。人権は、平和が脅かされ安全保障と衝突する場合、軽視されやすい。そこで「尊厳」という別の用語を持ち出したのだろう。
演説中、"human security"(人間の安全保障)に1カ所言及している。「人間の安全保障」は緒方貞子とアマルティア・センらが立ち上げた国連の取り組みで、日本の貢献が大きい。戦争難民への人道支援など非軍事的な安全保障を指す言葉だ。私の理解では「戦時下で無視されがちな人権を擁護するため、人権と安全保障と結びつけた概念」だ。
岸田首相は、「平和と人権」というお題目より、日本がやっている現実的な国際協力で「人間の尊厳」を守る、と言った方が、戦争が続き極右政権が乱立する今の世界では通りがいいよ、と言いたいのだろうか? いや、まさかそんな??
核軍縮についても、核兵器禁止条約には言及せず「核兵器国に具体的な核軍縮に取り組んでもらうことが重要である」と語る。要は、現実路線、現状維持がいいよ、と言いたいようだ。
一読して、どんよりする印象が残った。
twitterから彷徨い中。
レミゼ組とマウントクックのアイコンと背景を、うちにいた猫と猫がやって来る美術館の町に変更しました。