先に巻末の解説から読んでる イメージ湧かないと飽きるので…

水の如くあれみたいなモットーで思い出した ブルース・リーのBE WATERも道教由来だったのか…へ〜

ひとまず現代文だけ読んだ 書き下しと注釈はこれから

有名な小国寡民は80章なんだねー
「民をして復た縄を結びて之を用い使む」を新書の引用で読んだ時は、「民に(太古の昔のように)縄を結んで約束させる」って訳だったけど、今回訳では「むかしのように縄を結んで記号として使わせる」=文字のような先進的な文明を使わない、となってて、へ〜となるなど

当初なんで縄…?となってたけどやっと理解できた

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今度は注釈まで読むぞ!で、2周目読んでる

第5章の、
「天地に仁愛などはない。万物をわらの犬(=儀式に使う藁製の犬人形)のごとく扱う(=使い捨てる)。」
(天地は仁ならず、万物を以て芻狗と為す。)
はなかなかシビアでいいね…早速原稿に使うか…

第23章、失道の言葉の由来かなー

(引用)
だから、何かを行うとき…道を失った状態から外れない者は失と一体になる。…失と一体になった者は、道もまたその人を失とする。
(故に事に従いて而して…失なる者は失に同ず。…失に同ずる者は、道も亦た之を失とす。)

注釈曰く、失道者は失道者の結果しか得られない、とのこと

あとこの失道の前に「飄風」の言葉が悪い支配者の喩えとして出てきた

…飄風も朝を追えず、驟雨も日を終えず、たれか此れを為す者ぞ、天下なり。

旋風(飄風=暴政)も朝から晩まで吹いているわけでもなく、暴雨(驟雨=暴政による重税や労役)も一日中降るわけでもない。だれがこれを為すか、天地だ。

この前に、道は自然体で得られる、という文があって、
→暴風雨は続かない→天地ですら長く続けられない→人ではなおさらだ(荒れた政は続かないだろう)
からの、
道と人は一体である→失道の危険性→支配者には誠実さが必要(信足らざれば、信ぜられざること有り)

という論理展開らしい。暴政止めようね、ではなくて天も飄風は続かないんだから、人(王)なら長続きするわけないよ〜というあたりが、こう、観測者っぽいというか…

物事の一体性って重要な価値観っぽいんだよな 論語の「名を正す(正名)」では名前と実の一体性が政でも第一優先だし
あと中国語習ってて、へ〜となったのは漢字の読み(拼音)は、日本語と違ってひとつだけなんだよね

それで思い出すのは、山海経でモンスター紹介文で多用される「鳴くときは我が名を呼ぶ」なんだけど
名が体そのものを表すなら、字は象形文字として形、生き物の声が読みになったのかなーと勝手に思ってる

第31章 戦いと左右の順位について

平時は左が上位だけど、戦時は右が上位になる
→陰陽では左が陽・右が陰で、吉事は左が上位、凶事は右が上位になる
→つまり戦いは凶事であり、喪礼に従っている
→武器は君子に相応しくなく、使って勝っても賛美するべきでない。人殺しを楽しむならば志を天下に果たせなくなる

陰陽から厭戦の論理展開をこの時代にしてたのがびっくりする
と同時に、だから道家は隠遁生活を良しとしたんだよな〜っていうのをひしと感じる…ドロドロになってた政には綺麗事言える余裕はないよね…

第46章
足るを知るの足るは、常に足る。
(満足することを知って満足することは、永遠に満足することなのだ)
は金言だなあ…2000年前の言葉とは思えん…

第50章
人は生まれ出て、そして死んでいく。生をまっとうする者が十分の三、早くに死ぬ者が十分の三ある。そして…生きることに執着し、みだりに行動して死地に向かう者が、また十分の三ある。

この割合は老子の体感だろうけど、紀元前100〜200年くらいの世の中はそんなもんなんだなーという指標にはなるかもしれない

ぐぐったら、古代中国の平均寿命は30〜50歳くらいらしい。で、これは10歳未満の幼児期の死亡(死亡率50〜70%)を抜いた数字。この幼児期の死亡率が老子の体感でいう30%なら、残り60%が平均寿命にあたる?

孔子とかの文人で、特別長寿な人が平均60歳弱くらいらしいので、それが残りの10%ってことかな…?

金言もあれば、それはさすがにディストピア一直線では…っていう言葉もあるのが一周回って興味深いのよね

第65章の
人民が治めにくいのは、彼らに知恵があるからである。だから…知恵によらないで国を治めれば国が豊かになる。

なんか近年でもどこかで聞いた言葉だな…と遠い目になっちゃった

まあ多分、ここで言う知恵は小賢しくなると賄賂とか汚職とかに繋がるからっていう感覚なんだろうけど

あと老子のいう道を修めた聖人は、人民と同化しても隔絶した存在って言ってる節があるから、知恵を持った人民≠道を修めた聖人なのかもしれない 不要な知恵とか礼とか言ってるのは儒家への反発もあるのかな

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