ようやく「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」観ました。いやー,相変わらずの変態ですね。(以下,少しネタバレ)
「ロード・オブ・ザ・リング」のヴィゴ・モーテンセン=アラゴルン(馳夫)も結構変わりましたなぁ。
それはさておき,肉体の変容(進化?)を描き続けて半世紀のデヴィッド・クローネンバーグの変態度が健在で何よりという感じですね。
次々と何のためにあるのかよく分からない新しい臓器を生み出してはらわたを晒すのはアートだけれども,新しい環境に適用する実利的な進化を遂げて機能する臓器を持つことが犯罪となる,というのがざっくりとした話の軸ってことでよろしいでしょうかね。
「ザ・フライ」における“さわやかサワデー”がおかしくなったようなテレポッド,「戦慄の絆」における痛みしか生じないようなえげつない産婦人科器具に続くコガネムシを裏返したようなベッドとか繭のような解剖マシンなど本作でも変ちくりんな機械は健在ですが,一番のお気に入りは何の効果が期待されているのかさっぱり分からない朝食補助椅子です。