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『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子 (講談社 青い鳥文庫)

読了。

映画を観たので原作も。当たり前と言っちゃそうなのだけど、映画は泰明ちゃんを抜擢した上でうまい感じに「物語」にしてあるんだなあ、という感想。映画の方で絶賛されている裏路地を走るシーン(は当然そうだとは思っていたけど)や、あとはお腹がすいたと泣くシーン、どんどんひもじくなっていく描写などが映画オリジナルのものだと知って、なるほど「反戦」の意図を込めた作品だったのか……。となりました。じゃあなんで「マサオちゃーん」の章は入れなかったのかな……とか思ってしまいますが。
小林先生の、いわば「子どもの自尊心と個としての在り方を守る」という教育に胸が熱くなる。あとがきが、
「一九八一年。――中学の卒業式に、先生に暴力をふるう子がいるといけない、ということで、警察官が学校に入る、というニュースのあった日。」で締めくくられているのがせつない。

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