フリードリヒ・ヘルダーリンにインスパイアされた作品集
ブラームス/R.シュトラウス/レーガー/リームの管弦楽付き声楽曲
マッティラ/ケスタース/ベルリン・フィル/アバド
こういう切り口のプログラミングが上手かったアバドの1993年のレクチャー・コンサートのライブから。
この中ではR.シュトラウスの「3つの讃歌」がヘルダーリンの特徴を一番掴みやすいかも知れない。ここでシュトラウスが当てた音楽は、リートのそれと言うよりはオペラのそれと言った方が妥当。ヘルダーリンのテキストが散文的な側面を持っている分、音楽を付ける側もそういう対応が必要になるということか。
それにしても、ブラームスが「運命の歌」を書いたのは「ドイツ・レクイエム」の直後だが、その時期に何故ヘルダーリンに惹かれたのか、そしてその後ヘルダーリンに戻って来なかったのは何故なのか。
等々色々と考えさせられるアルバム。