こういう論調よく見るけど、《オッペンハイマー》がアメリカで公開されたあと当のアメリカ人が原爆をネットミームにしてふざけていたわけで、映画が反省や後悔のメッセージを含んでいたとしてもそれが伝わっているかは疑問。
そして今もイスラエルによるガザ虐殺を止めるどころかそれについて受賞者スピーチで触れた監督が吊し上げられてるような状況なのに、核爆弾の被害を受けた日本側が原爆開発者の気持ちを汲んで金を払って見に行く(興行成績がよければそれは肯定と受け取られる)必要ある?
https://twitter.com/darkknight_jp/status/1772188759322157519?s=46&t=cJLgHbYNeNaZgj4h9KjxZw
私はクリストファー・ノーランの作風が好きで、くどい説明や内心の描写は少なく淡々と事実を積み上げていくことで観客をキャラクターの内面に引き摺り込み共感を呼ぶ映画監督としての優れた才能があると思っているからこそ、「原爆は大量虐殺兵器であり、最悪の発明だった」あるいは「アメリカの決断は間違っていた」と観た人が思うとは思えないんだよね。
《ダンケルク》だって「戦争は虚しく人の命を失わせる」という虚無感が漂ってるけど、どこかカッコいいじゃん。そこで「カッコイイと思ってしまうのは危険だな」という冷静な判断が下せる人がどれだけいるのか。