あっち側の人間とこっち側の人間に分けてしまって、諍いの大きな火種になり、「国」という形で争いを始めるきっかけになってきたものが宗教と政治なのは確かで。
文字だけが往来する空間で、距離感や温度を掴むのは難しく、同じ文言を唱えるものがエコーの洞窟に閉じ込められ、洞窟の間を行き来する罵詈雑言。
人が対話をしようとするとき、温度や湿度は必要で、文字のみでそれを伝えようにも、文字数は制限され。
それを考えると、新聞やなんかも、文字数の制限のうちにものを伝えなければならず。
そも、書き言葉は制限されてきて、伝わる人にしか伝わらないものとして整備されてきたのかもしれない。
それの最も極まった形が今なのかもしれない。
混乱や混沌、とりとめのなさにこそ見えてくるもの。文字数制限が抜き取ってきたもの。