英語のcriticalを「臨界」と訳した人の発想力がすごい。原語のどこを見ても「臨」や「界」といった情報はないのに。意味を本当によく理解して自分のものにしていないと出てこない訳だね。economy→「経済」、society→「社会」という訳に通じるものがある。
たしか、ドラクエの会心の一撃は英語でcritical hitというはず。相手が生きるか死ぬかの瀬戸際(臨界)状態になるわけね。
最近、わかりにくいセンテンスを書く人、増えましたよね。Web上のニュースサイトに掲載されている記事は、校正も見直しもしていないと思われるものが少なくない。以下は以前、見かけてビックリしたのでメモっていた見出し。
ザ・ビートルズのメンバーが気に入らなかった、ポール・マッカートニーが手掛けた楽曲とは?
「気に入らなかった」を遠く離れた先にある「楽曲」にかけるのは、そもそも無理だし、「気に入らなかった」と「手掛けた」の順序が逆。だから前後を入れ替えると、あら不思議。途端に読みやすくなる。
ポール・マッカートニーが手掛け、ザ・ビートルズのメンバーが気に入らなかった楽曲とは?
でも私ならこう書くかな。
ポール・マッカートニーがある楽曲を手掛けたが、ザ・ビートルズのメンバーは気に入らなかった。さて、その楽曲とは?
英語の他動詞のdwarfは「周りを小さく見せる」(つまり自分のほうが大きい)という意味であって、「A dwarfs B.」と言えば、BよりもAのほうが大きいという意味だけど、逆の意味に誤解する人がいる。おそらく自動詞のdwarf(自分が小さくなる)と混同しているのだろう。
Google翻訳とDeepL翻訳は単なる直訳で意味不明。
He is no match for me.(あいつは俺の敵じゃない)も、どちらが強いかを誤解する人がいるかも。
歌を読み歌を詠まないエセ歌人
楽器練習 仏語学習
フルートに副専攻のバイオリン
音大生のニセモノ爆誕