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【SPN】器の条件【ジミー×ディーン】 

※ジミーとディーンは元から知り合い設定です。

 カスティエルを通して見るディーンは、すごく美しく見えた。彼は元からゴージャスで綺麗な人だが、天使の器になったことで己にも見えるのだ。魂が。ディーンは特別だと分かる。
 だから、カスティエルがより近くで見つめたくなるのも理解できるが。
(距離近すぎだろ、ほら、ディーンも呆れてる)
 パーソナルスペース、とディーンは何度目かの注意を告げた。カスティエルは謝罪し、一歩下がるが天使の無表情に変化が現れたのを目ざとく気づく。
 無知なふりをしてディーンとの距離をつめているのだ。なんとも、したたかこと。
 少し後悔している。ディーンの傍にいられるならと、承諾した天使との約束。これでは、他人の恋路を端から見ていることしかできない報われない親友ポジション。
 本当なら彼の隣でそうしていたのは僕だったのに。
 そんなことを考えてはいけないのに、僕はずっと足枷に抗えず迷宮を彷徨い続けているような気分だ。
「キャス? どうした?」
 君が僕ではない名前を呼ぶとき、己の魂がざわめく。天使なんかに心を許さないで。もう一度、君の声で名前を呼んでほしい。
「……もしかして、ジミーか?」
 名を呼ばれ顔を上げれば、美しい瞳がジミーを映した

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