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【SPN】魂の話【C/D】S4 

 カスティエルはディーンを見つめ、「君は美しいな」と呟いた。一瞬、理解できないでいるディーンは口に含んでいたハンバーガーを口から離し静止した。
「は?」
「君は美しい」
「いや、2度も言うな」
「聞き返したのは君だディーン」
 カスティエルは怪訝に眉をひそめ首を傾げる。天使の真顔のボケにディーンはどう突っ込めばいいのか迷いながら、鼻で笑う。
「口説くのは絶世の美女にしろ俺じゃない」
 そう言うと、カスティエルは真っ直ぐにディーンを見つめたまま答える。
「外見のことではない。魂の話だ」
 魂が美しいと、言ったのだと告げられ、ますます理由がわからなかった。今までの行いも褒められたものではなく、窃盗、ギャンブル、詐欺、善良な行いより犯罪歴をあげる方が圧倒的に多い。そんな奴の魂など、濁りきっている。「どこを見て言ってるんだ?」と、言ってやれば「地獄で」、などとカスティエルは言ってのけた。
 ピタリと食事の手が止まる。
「地獄の地であれほどの眩しさと温かさを放っていた魂を他に知らない」
 カスティエルが掴み救い上げた魂だ。
「……他の魂を切り刻んでいた俺の魂が?」
 自嘲気味に言い捨てディーンはカスティエルを睨んだが、彼は変わらず「君は美しい」と、答えた。

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