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読了 今村夏子/こちらあみ子 

表題作は虐待といってもいい家庭環境ではなかろうか?と思うものだった。
ネグレクトに近いというか、この状態の娘を病院に連れて行かないことがそもそも虐待に近いかなと思ってしまった。
それ故に学校ではいじめられ、母は再起不能になってしまう。
産まれてくるはずだった赤ちゃんの、あみ子にとっては弟妹の性別すら教えられず、母が入院していたことも知らされなかった。
挙句に引っ越しもあみ子一人が祖母の家に行くという、ある種の厄介払いのような形。
あみ子自身が(その特性ゆえ?)なにも感じていないのが痛々しい。

「ピクニック」に関しては、ほーんふーん変な人だな と読んでいたが途中から あ…これもしかして一番怖いやつだ!という考えに至った。
黒か白かというと真っ黒というのが個人的に感じたことなのだが読み手によっては美談というかいい話、後輩想いの優しい先輩たちという話になりそう。
腹黒く思えた新人ちゃんがある意味では彼女たちの行いを暴露する立場になっており、実は一番いい子だった。

「チズさん」に関しては難しい!
主人公の 私 を男と考えるとチズさんの道中の みきお 言動や最後の表情の変化に説明が付きそうだが。うーん…。

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