11/22に、わたしもさいたま国際芸術祭2023へ行きました。
前回はたしか2020年で、今回のメイン会場である旧市民会館おおみやのすぐ近くにあった、旧大宮区役所がメイン会場になっていました。旧大宮区役所より、旧市民会館のほうが会場自体は狭めではありましたが、「そのへんの人、なにげなく置いてあるもの」のなかに、わざと見てもらうために存在している「スケーパー」と呼ばれる人・もの・風景が日々変化しながら用意されており、ある意味ではかなり広く観るものがあったといえます。
わたしが見つけたのは、不自然な位置にある片方のスニーカーや、地下の壁に貼り付いている蝉のぬけがら、休憩室の扉を開けっぱなしで談笑している昔っぽい作業着の清掃員さん、虎のあやつり人形を持って外のベンチに無言で座っている人、不思議な位置でだるそうにパイプ椅子に座っている監視員さんなどです。人間のスケーパーは芸術祭が始まる前に公募されていたのですが、スケーパーぽい人たちを見ているうちに、自分も他の鑑賞者からスケーパーとして疑われているのではないか? あるいはこの芸術祭だけでなく世の中すべてがスケーパーで、わたしだけが知らずに人生をやっているのではないか?(映画「トゥルーマン・ショー」だ!)などと想像がたくましくなりました。
目[mé]がプロデュースしたさいたま国際芸術祭2023に行ってきました。
会場内のすべての物や人がアートか否か、作為か否かわからず、その境界線が崩壊しているのが特徴です。しかも大宮の街中にもその試みが溢れだしています。
また、すでに使用が停止された建築物「さいたま市民会館おおみや」の大ホールや小ホール、その裏側まで空間を使い尽くしているのも特徴。
結果的に、古くて変わった間取りの建物めぐり、リアル謎ときゲーム、解釈と陰謀の境界線、Liminal Spacesといった旬の要素を連想する企画でした。
あとは庭園美術館、フィリップKディック、赤瀬川原平のトマソン、街のヘンなモノ!VOWなどが好きな人も好きでしょうね。
「ブラッドベリ」余談。
年配の女性と男性が座って店番をしていたので、うさぎサブレを買うついでに質問したみました。
私「お店の名前はなんでブラッドベリというんですか?」
店員の女性「えっ」(質問にどう答えようかと迷う顔)
私「……たとえば作家のレイ・ブラッドベリに由来するとか?」
店員「あ、そうです、作家の名前です。夫が昔から愛読していたので」
店員の男性(無言でモジモジする)
店名につけるくらいだからツッコミ待ちかと思っていたのですが、店員さんたちを意外とそわそわさせてしまいました。申し訳ない。
なお特に店内にブラッドベリ作品的なアイテムや本はありません。でも片隅のガラスケースの中には値札のない古道具や古民芸らしきものも展示されたりしていました。
桶川駅散策レポ。駅前の広大な空き地で、手芸品の展示販売やワークショップが開催されていました。べにばなマルシェ クリスマスマーケットというらしい。
ミライ堂という編みぐるみの店のでかい恐竜を絶賛して帰ってきました。買わずにすみません。ステゴザウルスの背中がよかったです。
参考写真@Instagram
https://www.instagram.com/p/Ctfm2jyvKeb/?igshid=MzRlODBiNWFlZA==
ジャック&ベティ存続の為のクラファンは要検討だ。仕事で頻繁に近くを通るのに、まさに仕事のせいで足を運んでいないけど、いつも魅力的な作品を上映してくれるので、残すべきシアターです。ミニシアターは全国的にどこでも苦戦強いられてるよねぇ。優れたミニシアター文化に恵まれた地域であることは大事にしたい文化だ。
https://motion-gallery.net/projects/HelpJandB
あっ、こんなイベントがあったのか(見逃した)
動物奇譚における現実と幻想-文学的探究
2023年11月24日(金) 18:30 - 20:00
>日本とイタリアの両国に拠点を置く作家、フランチェスカ・スコッティが、自身が編纂したアンソロジー La Camera degli animali (「動物たちの部屋」、イル・サッジャトーレ、2022) を出発点に、文学、特にイタリア文学において動物がどのように描かれてきたのか、また動物の存在が彼女の作家活動にどのように影響を与えてきたかについて語る。
https://eulitfest.jp/year2023/day4/entry-243.html
終わらない仕事を途中で切り上げ、 先週オープンしたばかりの台湾ビール専門店@横浜馬車道に寄り道してCrazy Cockatooという名のビールを飲んできました。
度数は5%ありますが非常に飲みやすく、 気づけば狂ったparty parrot になりかねない危険な飲み物......かもしれません。
https://moogie-woogie.com/products/白ビール-狂ったオウム
『奏で手のヌフレツン』の見本ができました。むちゃくちゃ格好いい……! 装丁は川名潤さんが手掛けてくださいました。太陽が歩いて巡る空洞世界に住む人々の、数世代にわたる物語です。河出書房新社より12月4日頃発売。
ほとんど無害に見えるので、横浜駅~みなとみらい方面へ出勤中に2回も観光スポットの場所を尋ねられたし、善良な市民なのでちゃんと教えました。
【感想】『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』チャールズ・ユウ 円城塔 訳 https://sasaboushi.net/blog/2023/11/22/3939/ [参照]
家族が「これはティーコゼー/ポットウォーマーでは?」と推理してくれたが、残念ながら画像検索によれば正解は「サンクス・ギビング用七面鳥帽子3個セット」でした。
https://www.spooktacularcreations.com/products/plush-roasted-turkey-hats-3-pack?variant=30076021702720
会社員ときどき文筆業。
Japanese SFF book reviewer & anthologist