メルボルン最終夜は、倉庫を改築してフードコートにしたEziStreatに行ってきました。アジア夜市風。ところがスマホでQRコードを読みこんで決済する際に、なんとオーストラリアの携帯番号の入力が必須。
交渉すればいけたかもしれませんが晩飯も済んでいたので、おとなしく冷蔵庫や棚から自分で取って会計する“Konbini”ゾーンだけ利用することにしました。
日本や韓国の飲み物は2~4倍の値付けなので、オーストラリアのジュースを試しました。StrangeLoveのLO-CAL SODA「Yuzu from Japan」味です。さほど甘くなく飲みやすく、リフレッシュしました。裏には「ニンジャの生産者の元から特急電車でやってきました」みたいなことが書かれていますが。
柚子はオーストラリアで流行っていて、日本や韓国の柑橘として認識され、調味料やお菓子によく使われていました。
3. The Ian Potter Centre: NGV Australia
オーストラリア国内作家に特化した、ヴィクトリア国立美術館の別館です。トリエンナーレをやっている本館より人出はぐっと少ないです。
まず印象的だったのは、20世紀中頃にオーストラリアでは世界大戦の不安を背景にシュルレアリスム絵画が流行り、Sam Atyeo, Russell Drysdale and Jean Belletteといった当地の画家を生んだという話。
また、何人もクィアな現代作家が収蔵されているのですが、Drew Pettifer (1980-)の
動画Untitled (Bram) Untitled (Ruel) (2020)は青年ふたりがじっとこちらを見てくるだけの動画作品でした。解説によると、オランダの西インド会社の船が、1727年に若い水夫2人を同性愛の罰として東オーストラリアの島に置き去りにした記録があり、「この残酷な事件が、オーストラリアの西欧系クィア史の始まりである」件が忘れられないように作られたものだそうです。
今日メルボルンで観た展示を紹介します。
1. From the other side (Australian Centre for Contemporary Art)
ホラーがテーマで「ホラーの超越的な喜びと解放を考察するため、フェミニスト、クィア、ノンバイナリーとしての観点を内包し、焦点を当てた」展示です。
モンスターとしての女性像や、近年はやりの魔女を扱ったものが多め。オーストラリア内外のアーティストの作品が展示されていました。
添付写真は明かりが脈動する小屋の動画、異音を放ち定期的に絶叫する黒いテント、ショベルカーのショベル部分でふつふつと沸き立つ緑の液体。不穏さに満ちた展示ぞろいでした。
https://acca.melbourne/exhibition/from-the-other-side/
サウス・メルボルン・マーケットで昼食として買い食いしました。
写真1枚目:魚介類屋のフィッシュ・タなコス。かりっと揚がった魚と濃いめのチリマヨソース?がうまい。
写真2枚目:カンノーリ屋のカンノーロ(かりっとした生地にリコッタチーズクリームを詰めたイタリア菓子) 立派なサイズです。
会社員ときどき文筆業。
Japanese SFF book reviewer & anthologist