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『女の庭 (幻冬舎文庫)』の感想

結構好きだった。自分には遠い、フィクションの中でしか出会えないような女も、親近感を抱く部分もあるような女も、いろんな女と欲望の描かれる短編集。大きな謎が冒頭にポンと置かれて、それに少しずつ触れながら5人の女たちをめぐる物語があって、最後に謎が解かれる構成も面白い。性的すぎる要素が入ってくる小説って途中で嫌になることが多いけど文章が好きなせいか、出てくる女たちが大概自分たちなりのセックスを自ら楽しんでいるせいか、最後までするすると読めてしまった。わかりやすい結論はないけど、閉じ込められているような女たちが自ら出て行ったり、残ったり、色々なあり方を見せてもらえたのが良かった。

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