ただ『アンダー・ザ・シルバーレイク』でも描かれていたようなモラトリアムにあるアーティストの卵たちの描き方とこの題材を混ぜる時のバランスがちょっと良くなかったかもしれない。セーラ(サラ)が彼らを見下しているというかむしろ逆に感じた。「無理に頑張っちゃって」みたいな。だからこそ「身体を売った」という行為に対して同情が一切なく誹りのネタにしかなっていない。この設定が「蹴落としあう女たち」的なステレオタイプになってしまっている部分もあるので何らかのチューニングが欲しかった。
また後半の意味のないヌーディティも気になる。この題材を撮るならそういうところにも配慮すべき。こういうので一気に信用ならなくなるからな……。