『千年女優』
す〜〜〜〜ごい映画だった。
ある老いた大女優の人生を貫く恋を、彼女の出演作と交錯しつつ追体験していく…と要約すればそういう話なんですが、観てる間ずっと(こんなんできなくない???)と思っていた。いやできてるから観てるんだけど。ストーリーが浮かぶまではまだわかるけど、それをアニメ映画として実際に映像化できちゃったの?こんなすごいものが人間業でできるもんなの???
作中における現実とフィクションがシームレスにどんどん展開していくの、最初は混乱したけど慣れると楽しかった。時代が変わってもやってること自体は変わらないし。
夜に降ってくる雪と、超スピードの宇宙船に迫ってくる星の残像が似通って見えるのがすごく好き。雪原と月面も似ている。
インタビュー中に大きな地震が来た場面の「あなたはいつも助けてくれるのね」ってセリフもすごい。これ、千代子と源也にとってはあの宇宙映画の撮影中の出来事を指すけど、観客はこれまで観てきた作中作を思い出すわけで。
この映画を初めて観たのが映画館でよかったなあと思える作品でした。あと映画館で聴く平沢進の音楽めちゃくちゃ気持ちよかった。