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「宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました」
数年前に流行った韓流ドラマをパクった邦題からして色々酷いが、内容は「色々酷い」が褒め言葉になるような代物。
あまりに馬鹿馬鹿しい理由で、38度線の両側で、北朝鮮兵士の1人が韓国兵士のフリを、韓国兵士の1人が北朝鮮兵士のフリを、1週間だけする事になる。
ところが、韓国兵士のフリをしてる北朝鮮兵士は「身を挺して戦友を地雷から護った英雄」に、北朝鮮兵士のフリをしてる韓国兵士は「食料問題を解決するかも知れない天才」に祭り上げられてしまう。
「異世界転生して無双すればするほど、本人の立場が悪くなる(ただし、異世界の人達は善意で英雄視してるだけ)」という、主人公達も観客も、どんどん胃が痛くなる嫌な「なろう系」。
一方、全ての騒ぎの発端になった「38度線に落ちてきた当りの宝くじ」を換金に行った奴も、これまた、あまりに馬鹿馬鹿しい理由で、とんでもない騷ぎに巻き込まれ……。

ああ、そうか、だから映画版の「マダム・ウェブ」では主人公が救急救命士なのか。


【マダム・ウェブ】
主人公と敵役は同じ力を持っていたが、一方は、それを自分の為に使い、もう一方は、それを他者を助ける為に使った。
その結果、片方は望まぬ未来を回避しようと足掻けば足掻くほど、望まぬ未来をどんどん確定させていき、もう片方は未来を変える事が出来た。
教科書的な「ヒーローとヴィランの違いは何か?」に関する物語。

映画感想「マダム・ウェブ」ネタバレ 

エゼキエルの持つスパイダーマンの力は強力ではあるが、あくまで不正に得たもの。
だからこそ「正統なスパイダーマン(スパイダーウーマン)」達に殺される未来を予知する事は出来たが、その未来を回避しようとすればするほど、望まぬ未来を確定させてしまう。
一方で、カサンドラの力は正統な力なので、未来を変える事が出来る。
……って、解釈でいいのかな?

ちなみに、コミックにおいて、本作の悪役であるエゼキエルについて、あるキャラが言った言葉がコレ。
「彼は、いつも『私はヒーローにならねばならない』と言っていた。だが、一度もこう言った事は無かった。『今日こそが、その日だ』とは……」


【マダム・ウェブ】
コミックでは「ヒーローとヴィランの戦いの本質は、似ているが、ある点で決定的に違う者達同士の『どちらが本物か??』を巡る争い」(例:キャプテン・アメリカの前に現われる敵は「愛国者」を名乗る事が多い)だと看破したキャラが、この映画では皮肉にも……。


【犯罪都市 NO WAY OUT】
ラストあたりで、主人公が悪役にやる事って、普通、悪役のやる事じゃね??
それも韓国映画では特に……。


「哀れなるものたち」
何とも奇怪な女性版「フランケンシュタインの怪物」の物語。
なお、主人公である女性版「フランケンシュタインの怪物」を作ったのは、マトモな人間として生まれながら、父親によって「フランケンシュタインの怪物」に作り変えられた医者。
いや、待てよ、この話信じていいのか?? ウィレム・デフォー演じるゴドウィン医師が「父親」から言われた事を信じてるだけで、実は、こいつも「父親」によって作られた「フランケンシュタインの怪物」では無いのか??
とは言え、この奇怪なる親子関係は「前世代の再生産」とは成らず、主人公は見事に人間となり、父親であるゴドウィン(なお、劇中、何度も「ゴッド」と呼ばれている)を乗り越える訳である。
ある意味で「ポスト・モダン」すら行き詰まり失敗してしまった今の時代において、再び「近代」の代表とされるヒューマニズムと「大きな物語」に立ち戻ろうとする話なのかも。

あけましておめでとー(旧暦)

仮面ライダー555 20周年劇場版 ネタバレ 

・北崎と草加は「オルフェノクを元に作り出された人造生命体」にした方が良くなかったか?? 手から銃口が出て来るような機械的なのじゃなくて。
・「月がきれいですね」は巧が「狼男」である事を考えると、脚本家が意図しない意味を観客が読み取って雑音になる可能性が無いか??


【仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド】
マジで555が大好きで、かつ、「お祭り映画なら、少々は雑な出来でも許容出来る」人以外にはお勧め出来ないです。
凄く出来が良い訳でも、ネタに出来るレベルで出来が悪い訳でもない、一番扱いに困るタイプの作品。
どう考えても、尺と予算が足りてない。


【TALK TO ME】
しょ〜もない交霊術ごっこが引き起す大惨事。
どう考えても、あれ、ベルセルクのベヘリット的な何か悪魔的存在が意図的に人間界にバラ撒いたモノにしか思えない。
果たして、あんな運命を辿った主人公は、どのような選択をするのか……?


【VESPER/ヴェスパー】
実写版「風の谷のナウシカ」というべき作品だが、ナウシカに欠けていた重要な要素が全て有る。
それは……百合と百合と百合と……(中略)……あと百合です。
「お姫様を偶然助けた庶民の娘」の話と見せ掛けて、ある仕掛けが有り……そして、その仕掛けがラストの百合シーンへと繋る。


【コンクリート・ユートピア】
2回目鑑賞。
やっぱり役者って凄い。
さえないおっちゃん→調子こき始める→悪のカリスマ→人生の絶頂→狂気 という変化を1人の役者が演じきる。
しかも、ちゃんとイ・ビョンホンだからこそ活きる脚本。


【エクスペンダブルズ/ニューブラッド】
豪華な出演者と派手な爆発。
頭空っぽにして楽しめるけど……うん、この脚本だと「ラジー賞なんていかがなモノか」と思ってる人でも、ラジー賞ノミネートは仕方ないと思うよね。
それも、このシリーズのファンほど……。


【ザ・ガーディアン/守護者】
かつて、自分の親分を殺したらしい元ヤクザ。
刑期を終えて娑婆に戻った時には……かつての恋人はシングル・マザーとして自分の娘を育てていた。
何とか、平凡に生きていこうとするも、かつての兄弟分達は、放っておいてくれず……。
主人公を狙う殺し屋2人組が2人目3人目の主人公のように描かれてるが……残念ながらいい味出してる殺し屋2人組は、主人公からすれば絶対に許す筈もない事を気付かない内にやってしまっており……。


【市子】
たまたま、法律の欠陥と、可能性は極めて低いけど、どんな家族であっても起き得るある事が重なった結果の普通に生きる為のやむを得ない嘘。
だが、嘘が長引くにつれ、嘘に嘘を重ね続けねばならず…… 普通に生きる為に、邪悪さは欠如しているのに異常極まりない犯罪を続けねばならないという矛盾に陥った1人の女性。
果たして出口は有るのか??


【コンクリート・ユートピア】
でも、現実の「異常事態に出現する悪」は「安全圏に居る無責任なショボいヤツら」である事を見てしまった直後の日本公開だけに、しょ〜もねえおっちゃんが権力を握ったせいで狂っていく、という物語すら「現実に居る異常事態に姿を現わす悪」に比べれば、遥かに情状酌量の余地が有るし、何なら悪としての格好良ささえ有るように感じてしまう。


【コンクリート・ユートピア】
よりにもとって、このタイミングで日本公開されてしまった「韓国全土or全世界規模の災害で公的機関の助けを得られなくなった被災者達」の物語。
00年代には韓流イケメンの代名詞で、2010年代にはハリウッドのアクション・スターだった俳優が演じるのは……「たまたま、権力を手にしてトチ狂っていく、しょ〜もねえおっちゃん」。
しかし、あのイ・ビョンホンが演じてるのに、最初の内は、本当に「しょ〜もねえおっちゃん」にしか見えず、権力の狂気に取り憑かれて以降は「悪のカリスマ」にしか見えなくなる。やはり「イケメン俳優」とは顔がいいだけの人じゃなくて様々な演技を切り替える事が出来る人で、たまたま、その中に「イケメンに見える演技」も含まれてるだけなのだ。
そして、あのラスト。
一体全体、2つの集合住宅の運命を分けたのは何だったのか?
ひょっとしたら、我々も異常事態においては善にも悪にも成れるが、どっちになるかは……自分自身でも、それが善と悪の分かれ目だと気付かない程の些細な事が切っ掛けになるんじゃなかろ〜か??


【窓際のトットちゃん】
何か世の中が、どんどんヤバくなっていくをの説明台詞じゃなくて「画」として表現する。
異常な事態がどんどん日常を侵食し……そこに居た/有ったのが当り前の者/物が静かに、しかし着実に失なわれていき……。


「アクアマン 失なわれた王国」
作り手が楽しんで作ってるのが判る作品。
今年の個人的ベスト○位には絶対に入らないけど、観て損は無し。
良くも悪くも「今日はガツンと来る名作は観たくない」気分の日向け。

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