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学生時代の友達に勧められて刀剣乱舞のミュージカルDVDを観る機会がありました。ざっくりいうと、刀剣に眠る魂が美男子と化し、タイムスリップして活躍する物語です。
キャストの見事な殺陣と歌唱力、演技と脚本は、エンターテインメントとして見事で、率直に言って感情を揺さぶられました。
ただ、「歴史修正主義者」が率いる「時間遡行軍」によって「歴史修正」された歴史を正しい歴史の流れに戻すという設定は、「歴史修正主義」という言葉の重みを知る身からすると、驚いてしまいます……。
現実の「歴史修正主義」が自分たちの不都合な歴史を心地よい「真実」に修正する主義である以上、この作品は非常に危うい言葉の使い方をしているのではないのか。「歴史修正」が劇中で悪として描かれているのだから杞憂ではないかという声もあるかもしれませんが、自分が歴史修正主義者と自認する歴史修正主義者はそういるものでもありません。自認するとしても開き直りの結果であり、むしろ我こそが真実を語っているという顔をして現れるものです……。
まして、暗く辛い史実よりも爽快で場合によっては美しくさえある歴史修正主義の魅力に、抗して冷静に歴史を捉えることができるのか。
無論、ファンダムは賢明でしょうし、批判を受け入れる寛容さも持ち合わせていると信じています。

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